iMac Mid2010 21.5インチ修理の話と「冷却ファンがうるさい」の解決法

パソコン修理の商売を始めて19年、人口の少ないこんな田舎の飛騨高山で細々と仕事をしていますと「ごく稀」ではありますが、たまーにMacの修理依頼も来ます。今回は2017年に立て続けに入ってきた、iMacの修理のお話です。

1件目は、2017年8月にお電話いただいたAさん。今となっては手元に当時の資料がなく、うろ覚えで恐縮ですが、確かMid 2010の27インチのiMacでした。起動しないとの事でお預かりしました。

最悪、データだけ救出できればいい!との事でしたので、まずは分解してハードディスクドライブ(データ保管場所)を取り外さなくてはなりません。iMacの分解は初めてでしたが、google検索で「imac 分解」で検索すると、分解方法から必要な道具の情報までたっぷりと記事が出てきます!有難い事です。これらの記事にも詳しく書いてありますが、iMacは一般的なドライバーでは外せない特殊なネジで組まれています。


例えば↑のようなドライバーセットが必要です。ネジの頭が、プラスやマイナスではなく特殊な形状をしているので、ご自身のiMacの型式と分解、というキーワードで調べた上で工具を用意しましょう。

さて、お客様のiMacは幸いHDDは生きていましたので、例によって↓のケーブルを使い修理用windows7パソコンに繋げて必要なデータを吸い出します。

このケーブルは、

  • 昔のIDE接続のHDD(2.5インチ、3.5インチ両方)にも使える
  • 各ケーブルが細かく分かれているので、たとえばHDDがパソコン本体内に内蔵された状態のままでも使える場合が多い(すきまに入れやすく自由度が高い)

これらの理由からとても重宝しており、手放せません。欠点はUSB2.0接続のため、今主流のUSB3.0より転送スピードが遅い事くらいです。

というわけで救出したデータを外付けHDDにコピーし、新しいMacを購入したお客様の元へお届け。今後は外付けUSB HDDに定期的にバックアップされることをお勧めしておきました。ちなみに、原因はグラフィックカードの焼き付きだったようで、焦げ臭いにおいが基盤周辺からしていました。おそらく冷却ファンが故障したか、空気の通りが悪く熱で故障したようです。(筐体内にホコリがかなり詰まっていました)iMacはじめ最近のパソコンは筐体内がたいへん狭いので、パソコン周辺のこまめな掃除(ホコリの吸い込みを少しでも防ぐ)、空気取り入れ口を定期的に掃除機で掃除する等気を使わなければなりませんね。


↑こういうのを繋げておいて定期的にバックアップすると安心です。iMacですと「タイムマシーン」という機能を使うと便利ですね。

この仕事と同時にもう1台のiMacが入院してきました。Mid 2010 21.5インチ、Intel core i 3。こちらも起動しない、という同じ症状でしたが、こちらの場合はHDDの物理的故障が原因でした。分解してバックアップを試みますが失敗します。HDDの認識が出来たりできなかったり。ダメもとで、↓のソフトウェアを使いHDDのまるごとバックアップを試みましたが今回は不可能でした。


↑かれこれこのメーカーのこのソフトで10年以上パソコンデータを救出してきました。お勧めです!しかし今回はHDDの破損がひどく、不可能でした。

そこで、せめて一部のデータだけでも救出しなければという事で↓


このソフトで破損HDD内をくまなくスキャンしました。このソフトは、

  • ネットワーク上のHDDやLinux,Macもスキャン可能
  • 壊れたパソコン自身からCDブート可能
  • データ復旧率が高い
  • 対応するデータ形式が多く汎用性が高い

など、お気に入りのソフトです。こちらも、過去数えきれないデータを救出してくれました。今回、Mac OSのデータを破損したHDDから9割以上救出してくれました。時間はめちゃくちゃかかりました(^-^;検出作業開始後就寝、翌日のお昼前までかかりました。作業するときは余裕をもって!

この後、内臓HDDの新品を購入、インストールDVDからMac OSをインストールしてセットアップ後、救出出来たデータをコピーして納品。

今回は2台ともインテルマックで、windowsとの親和性が高いので、windowsマシンの修理と同じ手順で無事解決できました。

マック関係でお悩みの方も、お気軽にご相談ください。

ところで、このマック納品後、冷却ファンがうるさくなり、不安になったお客様がつい最近新しいマックを購入。買取のお話が出たので、当店でも使うことがあるため即購入し、ついでにファンの音に関して色々対策してみました。

  • 分解清掃
  • SMCリセット (詳しくは「マック SMCリセット」で検索!)

しかし一向に良くならず。そこでインターネットで色々検索した結果、なんとこの時代のMacは専用のHDDが使用されていて、温度センサーがHDDに接続されているものがある、とか・・・つまり、市販のHDDに換装後はこのセンサーが繋げられなくて働かないため、HDD用冷却ファンがすぐに最高回転数まで上がってしまうらしいのです。何せHDD交換修理したのが2年前で、覚えていないのですが(^-^;
ついさっき分解清掃して組み上げたばかり、またばらすのは面倒だし、もしばらして確認したとしてもセンサーが繋げられないHDDだから何にもならん!ということで、ネットで紹介されていた「ファンの回転数と温度管理」のアプリをインストール、これで様子を見ています。

ネットで、「 Macs Fan Control 」で検索してみて下さい。たくさん記事が出てきます。

私の場合、HDDの温度が40度を超えたところでファンが高速回転する設定にして様子を見ています。他のグラフィックボードやCPUの冷却ファンは自動のままです。これでものすごく静かになりました。

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